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金融業者から給料の差押えをされた。

(給料の差押え)
金融業者からの借り入れに対し,返済を怠った場合,金融業者はまず,簡易裁判所に「支払督促」という手続の申立をしてくることが考えられます。
支払督促は,債務者(支払いをする側)に特段の異議がなければ,すぐに強制執行(財産の差押)ができるようになるという便利な手続なので,とくに金融業者に利用されることが多いのです。
債務者が支払督促を受領してから2週間以内に異議の申立てをしなければ,裁判所は,支払督促に仮執行宣言というものをつけなければいけません。これは,支払督促を申し立てた者が,強制執行の申立てをすることができることになるということです。金融業者は,たいてい給料の差押をしてきます。
給料は,法律上,4分の1まで差し押さえることができます。これは,あなたがもらう給料のうち,会社が4分の1を金融業者に支払い,残額をあなたに渡すということです。これは,そのままにしておけば,借入額が完済されるまで続くことになります。
したがって,裁判所から支払督促という書類が送られてきたのなら,放置せず,受領から2週間以内に裁判所に書類を提出して異議を述べるという,早急な対応が必要となります。この際,借り入れの有無を争う必要まではなく,借り入れの全額がすぐに払えないから分割で支払いたいなどというだけでよいのです(もちろん,金融業者があなたの提案に応じるかどうかは,分割の回数などにもよると思われます。)。異議が述べられた場合,裁判手続に移行するので,ここで金融業者と話し合いをすることも可能です。

(給料差押に対する対応)
1 差押の範囲変更の申立をする
これは,給料の差押をした裁判所に対し,差押えをされている給料の範囲(多くの場合4分の1)を減らしてほしいと申立をすることです。
法律上は4分の1までの差押えが認められていますが,収入・支出や生活の事情は人それぞれなので,差押えをした裁判所にあなたに関する個別の事情を説明し,給料が4分の1も取られてしまっては生活ができなくなるということを理解してもらい,差押えの範囲を少なくしてもらうという申立をすることになります。
個別の事情となりうるものとしては,たとえば病気にかかっていて医療費がかかるなどの事情を具体的に説明することによって,差押の範囲の変更をしてもらえる場合があります。
最終的に,差押の範囲を変更するかどうかの判断は,裁判所がすることになります。

2 自己破産する
裁判所に自己破産の申立をし,免責という決定をしてもらえば,ほぼすべての債務の支払いを免れることになりますから,そもそも金融業者が給料を差し押さえている前提となっている借り入れも返さなくてよくなり,差押えから逃れることができます。
したがって,給料差押に対し破産申立で対抗することは,抜本的な解決に繋がるということができます(もちろん,自己破産するかどうかについては,差押をしている金融業者との関係だけでなく,他の金融業者からの借り入れも含めた負債全体の状況や,保有している財産の有無・内容等を子細に検討して決める必要があります。)
現在の破産法では,管財人がついていない同時廃止という簡易な手続の場合,廃止という決定がえられれば,給料差押えなどの個別の執行手続は,中止することになっています(廃止の決定は書類上問題がなければ裁判所がすぐに出してくれます。)。また,管財人がついている場合,管財人に差押えを止める手続をとってもらうことができます。
ただ,あなたが自己破産したことについては,差押をした側の裁判所は知ることができませんので(裁判所はひとつの組織でつながっているから自動的に通知される,ということはありません。),あなたの側から,差押の停止・取消の申立をすることが別途必要です。